猫のスプレー行為の原因はマーキング習性?オシッコや粗相との違いとは

レッドポイントメス猫16歳 猫の粗相
バニラ

猫の迷惑な行動といえば色々ありますが、スプレー行動もそのうちのひとつですよね

ここではそんなスプレー行動についてご説明したいと思います。原因を知る事で対策も講じる事が出来るので知ることは本当に大切な事なのです

猫のスプレー行動とは~猫の本能?習性?

スプレー行動の原因と対策!…の前に猫のスプレー行為とはどういうものなのかをまずはご説明しましょう

猫のスプレー行動とは、元々が野生動物である猫が持つ本能に基づく習性です。猫は自分のテリトリーを守るための縄張り意識がとても強く、そのためのマーキング行動を行うのですが、スプレー行動はそのマーキング行動のうちの一つです

猫を飼っている飼い主さん(特に多頭飼い環境の方)を悩ます厄介な習性の一つといってもいい困った本能ですね

スプレー行動と通常のオシッコとの違いは?臭いや態勢での見分け方

通常のオシッコと違うのは、オシッコは座るような状態から地面に多量の尿を排泄するのに対して、スプレー行動の場合は尻尾を高く上に立てながら壁面や家具、柱などに垂直に吹きかけるのが特徴です

臭いについてはもともと猫の排泄物(小便・大便)の匂いはかなりの刺激臭なのですが、スプレーで吹きかけた液体の臭いは更に強烈な刺激臭を伴います。猫の匂いに慣れた飼い主さんでもウッとなるくらいのレベルですね

猫の粗相(トイレ以外での排泄)はトイレ環境や病気などが原因となる事が多いのですが、スプレー行動は猫の本能に起因するものであり、根本的に全く違うものです

猫の粗相~原因はトイレ環境?置き場所や多頭飼いでの数は?不潔はNG!

猫の本能「縄張り意識」の強さ~マーキングのためのスプレー行為

シールポイント猫を枕にして寝る茶トラ猫の兄妹猫
チャコ&ポツ

すでに述べたように、猫は実に縄張り意識の強い動物です。うちは同じ生活エリアに5匹の猫を飼っていますが、特定の猫のお気に入りエリアに他の猫が寝ていたりすると、そこを縄張りにしている猫が威嚇したり、場合によってはケンカになったりすることもあります

猫による「ここは俺の縄張りだから近づくな」との意思表示こそがスプレー行為であり、まさに猫の本能の表れでもある行為ともいえます

いわゆる「マーキング」というやつですね

スプレー行動は発情期の可能性も~未手術の方はとにかく避妊去勢手術を

多くの動物には発情期がありますが、当然ながら猫ちゃんにもあります。野良ネコちゃんが普段は鳴かないような遠吠えのような独特の鳴き方をしているのを聞いたことがある方は多いでしょう。大概は発情期によるものです

暖かくなってくると発情期を迎える猫ちゃんは興奮状態となって普段はしないような行動をしてしまうことがありますが、スプレー行動もそのうちの代表的な行動です

発情期のスプレー行動を無くす一番の解決方法はズバリ、避妊・去勢手術です。うちはもちろん全員が去勢避妊済みですが、発情期を迎えてしまってから手術したニコだけはしばらく発情期っぽい鳴き声をあげていました。手術をしてもらった獣医師さんに相談したら、避妊去勢後も発情の習性が残ってしまう猫ちゃんもいるらしいです(その後数年経過したらニコの発情の習性?は自然に消失していました)

猫ちゃんのストレス軽減となるうえ、ガンなど様々な病気の予防にもなるのでまだ去勢避妊手術をしていない飼い主さんは是非とも手術の検討をお願い致します。そして手術をするのであれば生れてはじめての発情期を迎えるまで(生後約6ヶ月頃)に行うのが、スプレー行動を抑止するのにはベストな時期です

ストレス軽減でスプレー行動抑制を~多頭飼い環境は特に要注意

マーキング、発情と並んで猫のスプレー行動の三大原因のひとつとされるのが「ストレス」です

時にツンデレとも呼ばれる程唯我独尊な猫は同時にとても繊細な生き物でもあります。猫がスプレー行動を行ってしまう原因がストレスである理由はこの猫の繊細さにあります。逆にいえば、スプレー行為は猫からのストレスSOSと捉える事も出来るという事です

寄り添って寝るシールポイントとレッドポイントの兄妹猫
バニラ&ポツ

猫がスプレー行動をするストレスとなる原因~多頭飼い環境は要注意

猫がストレスを感じる原因は様々あり、猫の飼育環境や性格、猫同士の相性や飼い主との関係など多岐に及びます。以下、猫のストレスの原因となる主な要因を挙げておきます

  1. 新入り猫が加わったりで猫関係が変化する
  2. 相性の悪い猫が同居している
  3. 飼い主がかまってくれない、甘えさせてくれない
  4. 新居へ引っ越した、居住エリアが変わった
  5. 自分だけのお気に入り場所、リラックスエリアがない
  6. 行きたい部屋やエリアに行けない

ざっとですがこれだけの要因が考えられます。多くの読者の方がお気づきになったかもしれませんが、猫が複数同居している多頭飼い環境に起因する理由が多くなっています。スプレー行動三大要因のうちのもう一つである「縄張り意識」も勿論多頭飼いと密接に関わっていますし、実際に多頭飼い環境下でのスプレー行動は一匹飼い環境のお宅に比べて段違いに高いともいわれています

例えば、1と2はそのままですし、3,5、6も多頭飼いで起こりやすい現象ですね。こうしたストレスの原因を取り除いてあげる事でスプレー行動をかなり減らせるという報告も多数寄せられていますね

多頭飼い環境下での我が家のスプレー事情~リアル体験談

最大7匹を飼っていた我が家ではどうだったかを少しお話しておきますね

まず、ニコとのん以外の猫は生後約半年で避妊去勢手術を施しました(野良猫だったニコとのんは1歳くらいの時に手術)。結果どうだったかというと、スプレー行為は唯一のオス猫であるポツ以外見たことがありません(粗相は何度もありますが…)。そのポツも生まれてから16年で数えるほどですね

それよりも、たまーにする大喧嘩の最中に興奮してオシッコを撒き散らすのが大変です。撒き散らしたオシッコは明らかに通常の尿よりも匂いが強烈で、まさにスプレーで出す尿と全く同じ匂いなのです。出すのは大体メロと相場が決まってますが、バニラもポツとケンカした時に撒き散らしたことがあります。ケンカ中にスプレーするのはメス猫が多いのかもしれません

一般的にスプレー行動が多いのは去勢してないオス猫が多いといわれています。ですが去勢後のオス猫やメス猫にも見られるので個体差がかなりあるのも事実です。うちのメス猫は普段はスプレー行為を行わないのでそこは恵まれたと思っています。もちろん、猫のストレス軽減には出来る限りのケアをしていますが、それでもダメなパターンもあるようです

スプレー行動と粗相の違い~まとめ

重なって寝るレッドポイント猫と茶トラ猫の姉妹
チャコ&バニラ

それでは最後にまとめを

  1. スプレー行為は猫の本能であるマーキング習性の一つ
  2. スプレーはおしっこより少量だが刺激臭が強い
  3. スプレーは尻尾を立てて壁や家具に垂直に吹きかける
  4. 発情期が原因のスプレー行動抑制には避妊去勢手術を
  5. ストレス軽減でスプレー行為を減らせる可能性も
  6. 多頭飼い環境ではスプレー行動が起きやすい

猫がスプレー行為をしてしまう三大原因は「マーキング習性」「発情期」「ストレス」であることを念頭に置いてそれぞれに対応する事が重要ですね。特に多頭飼い環境のお宅ではしっかりとした対策が必要です

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