猫は「寝子(ねこ)」が語源だといわれているほど良く寝る動物です。その寝姿は猫の魅力の中でもひと際大きな要素であり、飼い主にとっては癒しをもたらしてくれる愛おしさがありますよね。普段のツンツンとのギャップが何ともたまりません
実は猫のとてもかわいいその寝方、寝姿には猫の体調(健康状態)や機嫌の良し悪し、さらには性格まで現れているのです
ここでは猫の寝姿・寝方の種類やその寝方からわかる猫のあれこれをご紹介していきます
- 体を丸めて寝る~保温と警戒を両立させている寝方
- 体をのばして寝る~暑さで警戒心が緩む?夏場でおなじみの寝姿
- ひっくり返ってお腹を見せて寝る~人懐っこい性格猫の完全リラックスモード
- 猫同士で体を寄せ合って寝る~親子や兄弟姉妹など仲良し猫の寒さ対策
- 香箱座りで寝る~臨戦態勢とリラックスの中間寝姿?体調不良の可能性も…病気に注意!
- 飼い主の体の上や足の間で寝る~飼い主への信頼度を示す寝方、素直に喜びましょう
- 狭い場所にピッタリ収納寝~多頭飼いに多い?苦手猫対策の可能性…健康不安が原因の場合も
- 顔を隠して寝る~光に敏感な猫の習性…決して恥ずかしがっているわけではないです
- ゴメン寝~すみませんと謝罪しているわけではなく…
- まとめ~寝方寝姿に現れる猫の健康状態や性格、機嫌の良し悪し
体を丸めて寝る~保温と警戒を両立させている寝方
最もオーソドックスな寝方といってもいいのがこの体を丸めて寝る寝姿です。可愛いですが猫を飼っていらっしゃる方には珍しくもなんともないですよね笑
この姿勢で寝ている場合、猫は少し寒さを感じており、体の保温のために体温が逃げないようこの体勢をとっていることが多いですね。気温の低い冬場や夏場にエアコンで肌寒い時などにこのポーズで寝ていることが多いです。猫ちゃんのこの寝姿を見たら少し部屋を暖かくしてあげるといいかもしれません
この丸まりポーズ、何かあればすぐに体を起こせるように完全に横にはならず足を地面につけています。寝ながらも周囲に対する警戒心を解いていない状態で、リラックスしきっておらず油断はしていない寝姿です。何かあった時いつでも逃げれるように外で暮らす野良猫ちゃんなどは特にこの寝姿が多いですね
体をのばして寝る~暑さで警戒心が緩む?夏場でおなじみの寝姿
この寝姿もよく見るポーズですよね。こちらは丸まりポーズと反対に猫が暑さを感じている時に見せる事が多い寝方です。我が家の猫たちも夏場など暑い日はフローリングの上や日差しが当たらない比較的涼しい場所でこの格好で寝ています
丸まり寝は少し警戒心を持った寝方だと説明しましたが、こちらは丸まっている時よりはリラックスしており警戒心がそれ程無い状態といえます。このポーズで寝ている場合、暑さが堪えている可能性もありますので少し室温を下げてあげるなどしてあげても良いかもしれません
ひっくり返ってお腹を見せて寝る~人懐っこい性格猫の完全リラックスモード
猫は基本的に狩猟動物なので、外敵に急所を襲われないため、或いは狩りの対象をすぐに捕獲できるようにすぐ戦闘態勢に入れるため、完全にお腹を見せて寝ることは余程の事が無い限りありません。ですのでこのポーズで寝ているという事は野生を完全に忘れてしまっているか、余程の事かのどちらかですw
このポーズをとっている場合、すっかりリラックスモードに入っていると同時に、とても人懐っこくて警戒心の薄い性格の猫といえるでしょう。ちなみにうちの場合、最も人を警戒して滅多に気を許すことがないバニラでこの寝姿を見たことは生まれてから今に至る16年間、一度も見たことがありませんw
猫同士で体を寄せ合って寝る~親子や兄弟姉妹など仲良し猫の寒さ対策
多頭飼いのお宅では見たことある飼い主さんも多いと思いますが、猫同士で寄り添って寝るのは猫同士が仲良しである証拠です。たまにケンカする事はあっても、本当に仲の悪い猫はくっついて寝るなんてことはまずありません
うちの場合5匹の猫のうち4匹は姉弟猫なので、他人猫のピトー以外はどの猫も機嫌のいい時にはくっついて寝ていますね
特に寒い日や冬場ではお互いの体温で体を温め合うためにくっついて寝ている事が多いですね
香箱座りで寝る~臨戦態勢とリラックスの中間寝姿?体調不良の可能性も…病気に注意!
香箱座りってご存じですか?名前は知らなくても猫を飼ってる人なら絶対に知っている座り方です。「こうばこすわり」と読みます
両前足と両後ろ足の4本の足をすべて体の下に折りたたんで座るこの座り方を香箱座りといいます。真上からこの座り方をしている猫を見た時に、香箱というお香を入れるための蓋つきの箱に似ている事からこう名付けられました
この座り方のまま寝ている場合、4本の足を体に隠しているため臨戦態勢というわけではないですが、伸び伸び寝やお腹見せ寝ほどリラックスしているというわけでもありません
この寝方で注意して欲しいのは、この寝姿で寝ている時には体調不良が隠れている場合があるという事です。腎臓病発覚時のチャコや特発性前庭疾患を発症した時のメロは病気発覚直前の何日間かこの香箱座りでずっと寝ていました。健康不安による香箱座り寝の場合には食欲不振や排泄異常(下痢や多尿など)、元気がないといった他の症状も併発する事が多いので注意深く観察する事が重要です。異常を感じたら迷わず病院で診てもらいましょう
飼い主の体の上や足の間で寝る~飼い主への信頼度を示す寝方、素直に喜びましょう
飼い主さんの足の間や体の上、横にピッタリ体をくっつけて寝ているのは、猫ちゃんが完全に飼い主に心を許している証です。特に猫が寒さを感じている時にはこういった行動に出る事が多いですね。ちなみにうちの場合、猫が体をくっつけて寝てくるのは殆どがわたしです。ちなみにわたしの平熱は36度3~4分くらいで妻は35度台前半。そりゃ猫からすれば少しでも暖かい方がいいですよねw
ただこうなってしまうと、猫に申し訳なくて体を起こせないのですよね汗
この寝方をする猫は甘えん坊で人懐っこい性格の猫が多いです。バニラは…まあ殆どありませんねぇ(遠い目
狭い場所にピッタリ収納寝~多頭飼いに多い?苦手猫対策の可能性…健康不安が原因の場合も
猫って本当に箱とかカゴの中の狭い場所が好きですよね。それは寝る時でも同じで、しばしば「えっ?こんなとこで??」なんてとこで寝てる事も珍しくありません
猫は基本警戒心が強い動物なので、狭い場所は外敵や天敵に襲われる心配が少ないので安心して眠れるという意味では理に適っているともいえますね
こういう寝方をする猫は、警戒心が強くて多頭飼い環境などでは苦手な猫、あるいはカーストで既に序列が上に決定した猫、まだ人に慣れていない猫がいる場合等に多く見られますね
ただし香箱座りの寝方と同じく、狭い場所で寝ている場合は体調不良や健康不安を他の猫に知られないため(弱みを他者に見せないという猫の本能)という事もあり得ます。特に殆どの時間を狭い場所で隠れるように寝ている場合、何かの病気やケガの可能性を念頭に置いてしっかり様子を見る事も重要です
顔を隠して寝る~光に敏感な猫の習性…決して恥ずかしがっているわけではないです
寝ている猫がたまに見せるこの顔隠し寝ポーズですが、こちらには猫の持つ特質が隠されているといわれています
猫はわずかな光の量でも反射させて見えやすくする目の機能を備えています。故に暗闇の中でも獲物を捕らえたり視認出来るわけですね
そんなわけで猫は人間より光による眩しさを感じやすいので、この寝方は眩しさから目を守るため前足で顔(というか目)を隠して光を遮っているというわけです。この寝姿を見た場合、少し室内の照明を落としてあげれば猫ちゃんも喜ぶかも
猫の視力はどれくらい?視野の広さや色、動体視力、暗闇での視界や見え方も
ゴメン寝~すみませんと謝罪しているわけではなく…
ごめんなさいとでも言わんばかりに頭を下向きにして寝ているこの寝方、粗相や悪さをして飼い主に誤っている…というわけではもちろんありません。一部ネットなどでは「ゴメン寝」と呼ばれている癒しポーズです
この寝方、普通に座って寝ている状態から熟睡しすぎて頭が下についてしまったというパターンもあれば、顔を前足で隠して寝る寝方と同様に光が眩しいからだという場合もあります
…にしても首が凝りそうな寝姿ですよね笑
まとめ~寝方寝姿に現れる猫の健康状態や性格、機嫌の良し悪し
それではまとめです
- 足を隠さない丸まり寝は臨戦態勢を解かないスタンダードな寝方
- 四肢を伸ばして寝るのびのび寝は暑さとリラックスを体現
- 急所のお腹を見せて寝るひっくり返り寝は完全リラックスモードで人懐っこい性格
- 体をくっつけて寝るくっつき寝は仲良し猫の証。寒い時期に見やすい
- 香箱座り寝は警戒心と同時に健康不安や体調不良の可能性も
- 飼い主の体で寝るのは飼い主への絶対的な安心感。平熱体温が高い人の方が来てもらえるかもw
- 狭い場所で寝るのは猫の習性ですが多頭飼いで猫の友好関係や体調に原因があるのかも
- 前足で顔を隠して寝ている、或いはゴメン寝の場合は光の眩しさを感じている場合も
物言わぬ猫を知る大きな手掛かりとなるといってもいい猫の寝方寝姿。癒しになると同時に猫の感情や体調を知る上でもしっかりと観察する習慣を身に着けておきたいものです
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