多頭飼いで置き餌がダメな理由~病気や喧嘩の原因に薬・サプリの誤飲誤食も

我が家の四姉弟の夕食風景 猫のご飯
チャコ、ポツ、メロ、バニラのご飯タイム

猫を飼うとはいってもその環境はそれぞれで、当然ながらそれぞれの飼い主さんによってお家の事情というのも異なります。猫の飼育で重要な食事に関していえば、他事情によって置き餌にしているという方もいらっしゃるのではないでしょうか

しかしながら置き餌には様々なデメリットがあり、置き餌を推奨しないというのは、特に多頭飼い環境で猫を飼っている人たちの間ではコンセンサスとなっています。何故置き餌がダメなのか、その理由をそれぞれ見ていきたいと思います

置き餌のデメリット① 多頭飼いでは特定の猫の食べすぎによる健康不安や肥満を引き起こす

猫も人間と同じで大食漢の猫もいれば食の細い猫もおり、さらに早食いの猫もいれば食べるのが遅い猫もいます

ご飯を複数の猫が食べられるという環境下で置き餌をしてしまったら、大食いの猫や早食いの猫がその置き餌を独占してしまうという状況が起こります

当然特定の猫が食べ過ぎという状況となって肥満や栄養過多となり、食べれなかった猫は栄養不足や衰弱、体重減少を伴ったりなったりするリスクを伴います

猫にとっての肥満はやはり人間と同じで万病の元となります。糖尿病や心臓への負担、関節などにも影響を与えることとなり、猫にとって肥満のメリットは殆どありません

さらに栄養過多の中でも特にタンパク質の取りすぎによるは腎臓病の原因の一つでもあります。どんなに体にいいフードを与えていても食べ過ぎてしまっては元も子もないですよね

置き餌のデメリット② 置き餌が喧嘩の原因となることも…猫のカーストで食べられない可能性も

特定の猫の食べ過ぎや食べなさすぎは食の細さや食べる速度以外でも起こり得ます

それは猫の喧嘩及びカーストによる力関係です

常に餌が置いてあるという事は、常に餌の奪い合いでケンカになる可能性があるという事です。ケンカで負けた猫、或いは既に猫同士のカーストで下位に位置付けられてしまった猫(うちの場合はピトー)は必然的にご飯を食べられないという状況となってしまいます

猫の喧嘩はケガのリスクを伴いますし、感染症の原因にもなります。健康面の不安に加えてケガの恐れもあるため、多頭飼いでの置き餌はおススメできません

ケージの上でリラックスする茶白猫♀のピトー
ピトー

置き餌のデメリット③ 不衛生環境による細菌感染は重大な健康被害を引き起こす可能性も

置き餌には衛生面での不安も付きまといます

特に夏の暑い時期での置き餌はフードの腐敗を引き起こし、特にウェットタイプのフードは食中毒の原因となりますし、小蠅がたかったりG(その名も口にしたくありませんので略します)が食べにきたりしますので非常に不衛生です

ドライタイプなら大丈夫よね?と思われがちですが、特に梅雨時などはドライタイプも湿気を吸ってドライタイプ特有のカリカリ感が無くなってしまいます。味も当然落ちますので猫ちゃんの食欲も落ちてしまうことが考えられます

特に持病を抱えている猫ちゃんや高齢猫や子猫のように免疫力が低い猫にとって、フードの腐敗や不衛生な給餌環境による細菌・ウイルス感染は重篤な健康被害にも繋がりかねません

置き餌のデメリット④ 制限食やサプリメント投与、投薬中の猫ちゃんがいる場合

これは特に我が家にも当てはまるのですが、多頭飼いのお家で猫によって与えているフードが違う場合や投薬している場合には置き餌は厳禁です

我が家を例に出すと、腎臓病闘病中のチャコは腎臓病用の制限食フードにリン吸着サプリメントを混ぜて与えなければなりませんし、メロには高齢猫用フードに3日に1回のステロイド錠剤を食事と一緒に投与しています。ポツとバニラは高齢猫用フード、ピトーは通常のキャットフード…と5者4様のお食事事情となっているのでとても置き餌は無理です

例えば腎臓病のチャコがタンパク質が制限されていない普通のフードをガツガツ食べてしまったら…メロ以外の猫がステロイドを摂取してしまったら…と考えるとゾッとします

逆もまた然りで、健康な猫がタンパク質制限されているチャコのフードを食べてしまったら体に必要なたんぱく質が補給出来ずにやはり体には悪影響を与えるでしょう

このようにそれぞれの猫の属性によってフードを分けなければならない場合、または投薬中の猫がいる場合、さらに食事療法中やサプリメント摂取の猫がいる場合、このような多頭飼育環境では置き餌は絶対NG行為といえるでしょう

キジトラ雌猫16歳のメロ
メロ

置き餌のデメリット⑤ 食欲低下は重大な病気のサイン!腎臓病やガン、感染症の重症化も

猫は言葉を話せないため、「痛い」「しんどい」等体調が悪くてもそれを訴えかける手段を持ちません。ですから飼い主さんが猫の体調の変化に常に気を配っていなければなりません

元気がない、多飲、トイレにおける排泄の状況といった要因とともに病気を見つける重要なサインとなるのが食欲です

猫にとっての不治の病である腎臓病をはじめとして、ガン、消化器系や泌尿器系の疾患、細菌やウイルス感染症など食欲不振は多くの病気で見られる症状です。しかし、誰がどれだけ食べたか分からない置き餌ではその重要な病気のサインを見逃しかねません。結果、病院への受診が遅れて重症化を招いてしまうという可能性もあります

猫ちゃんの声なき声を聞き逃さないためにも置き餌ではなくしっかりと食欲をチェック出来る方法が望ましいですね

置き餌NGの理由~まとめ

置き餌のデメリットのまとめです

  1. いつでもご飯を食べられる&多頭飼いでは食事量の偏りによる肥満
  2. 餌を奪い合う喧嘩の恐れとカースト下位猫は食べられない可能性
  3. 不衛生な環境が引き起こす・ウイルス感染
  4. 投薬やサプリ、制限食等の各猫毎の分け与えが出来ず誤食の恐れも
  5. 食事量の管理が難しいので食欲の変化を見逃しやすい

多頭飼い環境下での食事の管理というのは本当に難しいです。理想は食事時間につきっきりなのですが、家庭事情によっては難しいですよね

これらのデメリットを踏まえたうえでベストな給餌方法を探っていただければと思います

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