子育てでもそうですが、叱り方や怒り方ってけっこう難しいものです。人間でもそうなのですから、言葉の通じない猫だと余計ですよね
猫への適切な叱り方、怒り方をここではみていきましょう
怒り方、叱り方の前に…そもそも猫にしつけは出来るのか?
叱り方、怒り方を論じるその前に…そもそもですが、猫へのしつけというのは出来るのか?まずはそこからみていきましょう
叱ったり怒ったりするというのは、基本的にそれがダメだという事を教えるためであり、要はしつけの一貫という事になります(腹が立つから怒るといった猫のためではない理由は当然論外)
結論から言いますと、猫にしつけは出来ます!
が、そのしつけというのは、同じ愛玩動物として人気を二分している犬へのそれとは若干異なります
犬と猫の性格や性質がしつけ方の違い~褒めて伸ばすか叱る事で覚えさせるか
以前犬を飼っていて実際にしつけをした経験もあるのでわかるのですが、「お手」「お座り」といった犬のしつけのようなしつけは基本的に猫には出来ません。実際にお手やお座りをする猫って殆ど見たことないですよね
これは犬と猫の性格の違いや動物としての性質の違いがあります
基本的に犬は集団行動を好む動物であり、猫に比べて服従関係を苦にしませんので主人に褒められる事が嬉しくて、しっかり褒めればお手やお座り、その他にも色々な事を覚えてくれます。対して猫は基本単独狩猟動物なので主従関係という概念が薄いのです。従って褒めて伸ばすといった犬には有効な手段も効果を成しません
前述した、猫に出来るしつけというのはお手やお座りといった、生きていくうえで必要のないしつけではなく(ワンちゃんごめんw)、トイレや悪さをさせない等といった基本的なこととなります
猫を怒る・叱る場合は悪いこと・粗相をした現行犯かその直後の5秒以内
褒めて伸ばす事が期待薄な猫にとって大事なことは叱る事、怒る事で覚えさせることです。これをしてはいけないよという事を覚えさせるという事ですね。とはいっても勿論体罰は厳禁です!どんな理由があろうと動物に暴力を加える人間に動物を飼う資格はありません
猫には犬程の集中力が無いといわれています。ですから、粗相をしたとしても時間が経ってから怒っても記憶にないので猫からするとなぜ怒られているのかが理解できません。従ってただ単にご主人を畏怖する対象として認識してしまい、恐れさせてしまうという事にもなりかねません
猫に対して怒るタイミング、叱るタイミングの基本は悪い事や粗相をした現行犯の時かしたすぐ直後という事を覚えておいてください。粗相後5秒以内が理想ですね
叱る理由は猫の意識への刷り込み…粗相・悪さ=嫌な事が起こると記憶させましょう
具体的な叱り方・怒り方の前にもう一点、猫の立場からみた視点で覚えておいて欲しい事を
猫がこれをしたら嫌な事が起こるという事を意識に刷り込ませて認識させるという事が重要です。トイレ以外でオシッコやウンチをしたら…爪とぎ場所以外で爪とぎをしてしまったら…食べてはいけないものを食べようとしたら…テーブルやお膳の上に乗ってしまったら…
これらの事をしてしまった時、或いはしようとした時に叱る事で「ああ、これはしちゃダメなんだ…したら嫌いな事が起きてしまうんだ」と猫に思ってもらえば大成功です。当然ながら一度では覚えられないので根気強く行う事が大事です
大声で短く声を出す、手で大きな音を出す~名前を呼ぶのは…
猫に対する叱り方や怒り方、具体的にはどういう方法で行えばいいのでしょう
猫はとても繊細でデリケートな動物という習性を利用することが最も効果的です。具体的には大きな音や声を出すという行為です
例えば悪さをした時にすぐ手を叩いて大きな音を出す、粗相をしてしまった時すぐに「こらっ!」「めっ!」「ダメ!」といった短い言葉を大声で出すというのは有効な手段ですね
名前を大声で呼ぶというのは個人的におススメ出来ません。猫は名前を認識していますが、悪いことをした時に名前で叱られると自分の名前にネガティブなイメージを抱いてしまう事となります。折角愛情をもって名付けた名前をそんな風に覚えられるのは猫にとっても飼い主にとっても不幸なことですよね
家族で叱り方のルールを決めて意思統一し徹底しましょう
大声や大きな音でその行為が悪い事だと猫に覚えさせるというのが基本ですが、それを根気強く繰り返すことが大事だと述べました
そこで必要となるのが、飼い主側の意思統一です
家族全員で「猫がこういう行為をした時はこの言葉・行動で叱る、怒る」というルールを決めてそれを徹底するという事が重要です。例えば同じ悪さをしても、お母さんは怒るんだけどお父さんは怒らない…とか、粗相をした場合にお父さんは大声で「ダメ!」というんだけど息子は名前で叱る…とかですね。家族で意思統一が為されていないと猫は混乱してしまうのは想像に難くありません
家族でルールを作ってそれを徹底する…まずはそこを決めて遂行しましょう
多頭飼い環境での叱り方…名前呼びではなく目を見て叱る
猫を複数飼っている多頭飼い環境では名前を呼んで叱らない場合、誰が怒られているのか猫が理解できないんじゃないかという方もいらっしゃるかと思います
確かに名前を呼んで叱るのが一番手っ取り早い方法なのですが、前述したとおり名前と嫌な事を結び付けてしまわれるのが嫌なのでうちではその方法は採用していません
我が家の場合はしっかり猫の顔、というか猫の目を見て叱るという事を心がけています。大声や大きな音を出したら猫はびっくりして必ずこちらを見ます。その時にしっかりと猫の目を見ていれば猫は自分が怒られている…この行為はダメなんだと理解してくれます
粗相や悪さをした時の叱り方・怒り方のまとめ~愛情をもって根気よく!体罰は絶対ダメ
猫のしかり方・怒り方のまとめです
- 猫にもしつけは出来ます
- 猫のしつけは犬のしつけとは異なる
- 猫を叱る時には現行犯か5秒以内のスピード感が大事
- 粗相や悪さをしたら嫌な事が起きるという意識への刷り込み
- 拍手で大きな音を出す、短い単語で大声を出すのが基本
- 名前を呼んで怒るのは名前にネガティブイメージを抱く恐れも
- 家族全員で叱る時怒る時のルールを決めて徹底する
- 多頭飼いの家庭ではしっかり猫の目を見て叱る
精神論は個人的にあまり好きではないのですが、愛情をもって接すれば必ず猫に思いは届くと思います(経験則から)。とにかく根気強く諦めずに徹底することが重要です。そして最後にもう一度繰り返しますが、叩いたりする体罰はダメ、絶対!
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